子供は一人っ子と決めた、6つの理由
子供が何人欲しいかというのは、子供を作ろうと思った時にみんな悩むことだと思います。僕の家族や親戚を見渡すと、一人っ子の家庭はいません。僕自身にも弟がいて4人家族の中で育ちましたし、妻にも弟がいます。基本二人で、三人子供がいる家族もいます。
そんな中で、妻と話し合った結果、一人っ子にしようという結論になったので、その理由をまとめてみたいと思います。
現在自分の置かれている環境
自分→31歳、都内勤務。アパート住み。年収600万円くらい。
妻→31歳、妊娠する前は事務職として会社に勤務していたが、今は退職。子育てに専念。
二人の貯金→約400万円ほど
こちらの記事によると、30代世帯の貯蓄中央値は379万円とのことなので、ほぼ中央に位置していると思います。
一人っ子の理由
経済的な状況を考慮し、理想とする子育てをするためには2人以上育てることができないと判断したためです。
1.子供一人育てるためには大学卒業するまでに3000万円ほどかかる
こちらの保険会社の調査によると、子供を一人育てるのに全部国公立で育てたとしても、3000万円ほどかかるとのことです。もしも2人育てることになるのであれば、6000万円となりますね。
年収600万円を今後20年間変わらずもらえると仮定すると手取り額は430万円ほどになり、20年間×430万円=8600万円になります。もし上記調査が本当であれば、6000万円引くと2400万円しか残りません。もちろんこの2400万円には貯蓄と家賃と食費などの生活費が必要となってくるわけですが、年間120万円ほどしか使えないことになります。これでは到底生活していけません。。無理。。
もちろん現在の年収600万円が今後上昇していく可能性もあります。一方で業績が悪くなり年収が悪くなる可能性もあります。また、現在、妻は専業主婦でやっていこうとしていますが、将来働く可能性もあるので世帯年収が増える可能性もあります。また、この中には子育て支援の手当て等は含まれていません。児童手当を調べたところ、年収約960万円以下であれば、一人当たり198万円をもらえるそうです。
そういったことを考慮したとしても、手元に残るお金が少なすぎると感じています。
子供が一人であれば、20年間で手元に5600万円残ることになり、年間で280万円。家賃込みで月々20万円で生活したとしてぎりぎりのラインで生活することが出来ると思います。
正直この数字には驚愕しています。他の家族の方は一体どうやって生活をしているのでしょうか。何か計算が間違っているのか、共働きでやっているということですかね。
2.子育ての方針
妻と子育ての方針を立てました。子供一人しか育てられないと判断したのもこちらの方針が大きいところになります。
それは「子供の選択肢を狭めない」こと。具体的には以下の3つです。
極論を言えば、今の時代、子供を産まなくても生きていけます。子供を産まないという選択をする夫婦が増えていることもそういった選択をしていい時代になっているからだと思います。
それでも我が家では、「子供が欲しい」という選択をしました。僕たち夫婦のわがままで産まれた子供ですので、やりたいことをやらせたいというのが、根底にあります。
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海外でも生きていける力をつけさせる
私自身、海外駐在を経験しています。日本の外で働く機会をもらい、いろんな国の人と一緒に仕事をしてきました。外から見る日本、海外の働き方、生き方等、日本国内で生活していた頃に比べ、考えられる選択肢が増えたと感じます。子供にも日本国内で生きていくという選択肢の他に、海外で生きていける力をつけさせることで、選択肢を広げてあげたいと考えています。もちろん、本人が日本にずっといたいのであればそれでいい。大事なのは選択肢を広げることです。 - 習い事はやりたいことをさせる。したいことをさせる。
金銭面で不自由させたくない。習い事も自分のやりたいと思うことをやらせる。やりたいことをやらせる分、一人っ子に見られるというわがままな性格にならないように細心の注意が必要であるのは理解しています。
例えば、集団の中で役割を果たすようなスポーツを習わせるとか、何でもかんでも買い与えないようにすることが大切だと思います。何かを買う時には、それがなぜ必要なのか、それを買うことで何が得られるのかを考えさせる。(最終的に買う買わないはもはや重要ではない。)また、留学したいなら留学を行かせたい。高校から行きたいならそれでもいい。そのためのお金は十分に取っておきたいという思いがあります。 - 旅行にたくさんいって世界を広げる。
1に少し関連するが、国内外を問わず、いろんな場所に連れていきたいです。これは、親である我々夫婦の趣味に付き合ってもらうことでもあります笑。駐在員時代に、いろんな国に旅行に行きました。住んでいる周辺に閉じず、世界はこんなにも広く、美しく、そして汚いものである事を、旅を通して伝えたい。視野を広く持ってもらいたい。そのためには生活費以外のお金も必要となります。
別の視点から検討したこと
3.親の面倒は見させない
子供の選択肢を狭めないという意味でも、私の面倒は自分で見るということが重要だと思います。お金がなくて子供を頼るのはもってのほか。要介護となった時に自ら老人ホームに入り、子供に負担をかけさせない準備が必要です。兄弟がいなくて親ふたりを世話するのはたいへんだと思います。ならば自分の身は自分で見るだけの貯蓄をしておく必要があります。できれば、相続できるお金もたくさん貯めておきたいですし。
4. 一人っ子は可哀想なのか。
一人っ子にするという話し合いを妻としている間、一人っ子で困ったことや辛いことについてネットで調べました。でも、こればっかりは分かりません。私も妻も兄弟がいるし、親戚を見ても、一人っ子の家庭はいません。実体験を聞く機会がありませんでした。
ただ、いろんなネットの書き込みを見る限りその家庭によりけりだと思います。一人っ子で良かったと言う人も兄弟が欲しかったという人もいます。大事なのは他の家庭と比較せず、夫婦で愛情を持って子供を育てることだけだと思います。
5.兄弟がいて幸せか
私には弟がいます。私が中学校に上がるのを境にだんだん喋らなくなっていきました。仲が悪いわけでもなく、ただただお互いに関心がなくなっていったのかもしれません。大学生に上がり、一人暮らしを始めた後は年に数回、言葉を交わすのみとなりました。
それでも信頼に値する間柄なので、将来、親の面倒を見るにあたり、相談相手がいるかとはいいことかもしれません。でも、大事な事は妻とも相談できるし、兄弟とする必要性はあまり感じません。
これも家庭それぞれだと思います。兄弟でメチャクチャ仲がいいところもいるし、憎く思っている人もいると思います。また、兄弟がいると常に比較されて育てられます。表面上出来のよいほうがチヤホヤされ、出来の悪い方はつねにコンプレックスをもつことになります。親が比較せずに育てたとしても、兄弟間で少しは意識するものです。
6.少子化が進む日本に貢献しろ?
一人っ子を選択した時に、「日本のために2人以上産め」「日本に貢献しろ」などといった声を聞くことになるかもしれません。でも正直なところ、そういったマクロ的な視点を持って日本を支えようと思ったことがないのに、今更感があります。
日本の合計特殊出生率は2を切り、人工ピラミッドはひっくり返っています。一組の男女が子供を二人生んでようやく人口は減りませんが、今の日本で、そんな事はもはや不可能です。少子化を止めるすべはありません。30になった私が、20年経って50になる時、3人に1人が高齢者と言った状況になります。成人したわが子に日本を背負わせるのか。それはさせたくないです。やりたいことを見つけて、どこにでも自分で進んでいける人になってほしいと願います。いざと言う時に日本じゃなくても、世界のどこでも生きていけるような価値観と視野を持たせたい。
最後に
まだ子供が産まれていない状態ですが、妻と一通りの「どう育てたいか」については話し合いました。大切なことは、夫婦間でこうやって話して、認識を合わせておくことだと思います。
また、今は子供が産まれて間も無く、子供一人育てるのに毎日苦闘していますが、もう一人欲しいというような考えになるかもしれません。それはそれでいいと思います。ひとまず現時点で思っていることをここに残しておこうと思います。
ひとりっ子でよかった―ひとりっ子ほどやさしくがんばりやさんに育つ
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