日本の男性育児参加は1日たったの39分!その理由
父親の育児参加について気になったので、ざっくり調べてみました。
以前の記事を書いた時に知ったのですが、江戸時代の男性は育児参加に積極的で、むしろ子育てをしない父親は無能であるという価値観が浸透していたそうです。一番の理由は家系を守る為。子供が最もモノを覚える環境が家庭内であった為、しっかりとした教育をする為には父親が頑張らなくてはいけない環境でした。
一方で戦後、高度経済成長期に入ると、男性が働きに出て、母親が家を守るというのが効率的であるという慣習が出来上がり、今はその価値観が古くなりつつありますが、ここ数十年で当たり前のようにされてきました。
じゃあ、世界的に見たら今の日本において、父親の育児参加率ってどんなもんなの?という疑問を持ったので、いろいろネットを漁ってみました。
先進国における父親の育児参加時間
出典:http://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/data/ottonokyouryoku.html
こちらは、内閣府のページにあるものですが、ヨーロッパとアメリカ、日本における父親の育児時間を表しているものです。平成18年のデータなので少し古いですが、日本の父親の育児時間はなんと1日平均でたったの39分!
フランスも同じように低いですが(なんでなんでしょうね。)、一応この7か国の中では一番低いという結果になっています。
1日の中での活動時間の内容別平均時間
次に別の総務省統計局が出している資料で平成23年のものがあったので見てみます。
こちらを見ると、子供の年齢別に共働きと専業主婦の家庭のそれぞれにおける、育児時間の1日の平均が載っています。表が細かくて見づらいので、個人的に気になった部分をピックアップしてみると、
- 専業主婦がいる家庭で、子供が0歳の時の育児時間が、夫52分(妻5時間50分)
- 専業主婦がいる家庭で、子供が3〜5歳の時の育児時間が、夫25分(妻2時間34分)
- 共働きで、子供が0歳の時の育児時間が、夫1時間17分(妻5時間43分)
- 共働きで、子供が3〜5歳の時の育児時間が、夫24分(妻1時間26分)
父親の育児参加時間の低さにくらっと来ますが、夫の育児参加時間が、0歳の時から半減している理由はいったい何なのでしょうか。ちょっと手がかからなくなるにつれて育児をサボり始めるのでしょうか。
育児しないで何やってんの?
じゃあ育児をしないで何をしているのかというと・・・こちら。
テレビ見たり、インターネットしたりしてるんかーい。
30代に焦点を当ててみてみると、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌に費やす時間は1日平均で1時間36分。また、休養・くつろぎについては1時間24分。合わせて約3時間!テレビ等の時間が平成8年から平成23年で19分減少している分、休養・くつろぎの方が17分増加している。これはインターネットなどのネットサーフィンがくつろぎに入っているせいじゃないかなと思っています。
帰ってきてテレビ見てないで、育児に参加せや!と言うべきでしょう。
しかし・・・
僕自身、思い当たる節があります・・・
つまり、
出典:http://berd.benesse.jp/jisedai/opinion/index2.php?id=4648
父親が帰ってくるの遅すぎるのです。僕の職場も、20時に帰れたら「わーい!今日は早い!」ってなる環境です。つらい。
ベネッセの調査によると、ボリューム層が帰ってくる時間が20時過ぎです。小学校に上がる前の子供は普通8時くらいには寝るでしょう。10時間以上の睡眠が良いとされているそうですし、8時に寝て、6時過ぎに起きるようにしている家庭も多いと思います。
そうすると、父親が帰ってくる頃には子供はもう寝ている・・という状態。これでは育児をやろうと思ってもできません。渋々テレビをつけてご飯を食べるしかないのです。
早く帰ろう
できたら苦労しませんが、父親が育児参加するためには、まず早く帰れるようにしなくてはいけないですね。1時間、子供と一緒にいたいのであれば、7時には家についている必要があります。
郊外に住んでいて都心に勤めてドアtoドア1時間半とかなったらもうアウト。どんなに早く帰っても子供を過ごす時間はちょっとになってしまいます。
会社の近くに住んで、早く帰る。というのがベスト中のベストですが、おそらく残業代を生活の足しにしている人も多いはず。会社の近くに住もうとすると家賃は跳ね上がる。
給料下がって家賃上がるんじゃもう詰み。デッドロック状態で身動きができない。
いったいどうしたらいいんでしょうね。